2012年03月30日

今日の社説 417

3月30日 読売新聞

3人の死刑が29日、執行された。民主党政権では、一昨年7月の2人以来、1年8か月ぶりの執行となる。究極の刑罰である死刑について、刑事訴訟法は「執行は法務大臣の命令による」と定めている。法相が執行命令書に署名しなければ、行われない。署名した小川法相は執行後の記者会見で、「つらい職務だという気持ちは持っているが、職責だ」と心境を語った。国の秩序を維持する上で、法相に課せられた重い責務を果たしたと言えよう。民主党政権で法相を務めた6人のうち、江田五月元法相は死刑廃止の立場から執行せず、平岡秀夫前法相も執行に慎重な姿勢を崩さなかった。昨年1年間は19年ぶりに執行がゼロとなり、死刑確定者は戦後最多の135人に増えていた。

法相が個人の思想・信条から法律で定められた職責を果たさず、その結果、執行のペースが左右されることは、法治国家として本来許されないことである。死刑制度に否定的で初めから執行しないと決めているのなら、政治家として法相の職を引き受けるべきではなかっただろう。今回、死刑が執行されたのは、1999年にJR下関駅で5人を殺害し、10人に重軽傷を負わせた通り魔殺人など、いずれも凶悪事件を起こした死刑囚だ。ある日突然、大切な家族の命を奪われた遺族の死刑囚に対する処罰感情には峻烈(しゅんれつ)なものがある。小川法相は記者会見で、「犯罪に対して、どのような刑罰で臨むかを決める権利は国民にある」と述べた。

死刑制度を巡っては、日本弁護士連合会が制度廃止についての議論を始めるよう求める要請書を法相に提出するなど、一部に強い反対論もある。だが、内閣府の世論調査では、死刑制度を容認する国民が85・6%に達している。多くの国民が、死刑を廃止すれば、遺族の感情が癒やされず、凶悪犯罪が増えると懸念している事実は重い。加えて、2009年から一般の市民が参加する裁判員裁判が始まり、これまで13人に死刑判決を言い渡している。市民に死刑を選択するかどうかの苦渋の決断を求める以上、法相が自らの責務を全うするのは当然である。確定判決を詳細かつ厳正にチェックした上で、法に従って粛々と制度を運用していくことが、国民の司法に対する信頼を高めていくことにつながるだろう。

当然の仕事をしたまでです。こんなことはメディアに改めて取り上げる必要もないと思うんですけどね。今現在、ウンザリするほどの死刑囚が刑の執行を待つという名目で、我々の税金で飼い殺しにされていますので、これからもテンポよくどんどん執行をしていただきたいですね。こんな遅いペースで仕事をしていては後がつかえて仕方ありませんから。まだまだ地下鉄で無差別テロを起こした某教団の教祖であったり、山口県光市で理不尽に母子の命を奪った凶悪犯など大勢いますからね。日本は終身刑がない代わりに死刑がありますので、これをフルに活かしていただかなければ困るんですよね。法令を順守したうえで誠実に、的確にお願いしたいところです。こんなスローペースでちんたらやっていたら絶対に溢れかえりますからね。先にも書きましたが、刑の執行を待つ間、他の囚人もそうですが、我々の税金が使われているということなんですよね。野田首相は増税がどうのと言っていますが、このように死刑判決が確定してもなお、半世紀以上に渡り、執行されることなく生活している人が大勢いますので、サクサクやっていただかないと困ります。Goサインを出すのは法相のお仕事ですので、これからも休むことなく、さぼることなく一生懸命お仕事をしていただきたいと思います。

posted by shase at 17:47| 政治

2012年03月29日

今日の社説 416

3月29日 読売新聞

看護師と介護福祉士の国家試験の合格者が発表された。経済連携協定(EPA)に基づいて、インドネシアとフィリピンから来日した人たちの中からも、看護師に47人、介護福祉士に36人が合格した。病院や介護施設で働きながら学び、日本人でも難解な漢字や専門用語の並ぶ試験を見事に突破した。今後の活躍を期待したい。これまで4年間に両国から計約1400人の看護師・介護福祉士候補者が来日している。原則として看護師候補は3年、介護福祉士候補は4年以内に合格しないと帰国しなければならない。看護師試験は昨年の合格率がわずか4%、過去3年間で合格者は計19人にとどまっていた。だが4年目の今年は合格者が増え、合格率も11%と2ケタに乗った。

厚生労働省は「日本語の壁が高すぎる」との批判を受けて、一部の難解な用語や漢字に振り仮名をつけ、病名などに英語を併記するといった対策を講じた。合格者増に一定の効果はあったようだ。介護福祉士試験は、今回初めてインドネシアから94人、フィリピンから1人が受験した。合格率は看護師を上回る38%だった。小宮山厚労相は来年から、両試験ですべての漢字に仮名を振り、EPA枠の受験者の試験時間を長くするよう指示した。当然の対応である。だが、まだ不十分だ。来日する候補者の多くは、母国ですでに看護師などの資格をもって活躍していた人たちである。日本の医療・介護を学び、日本で役立ち、その経験を母国に伝えたいとの強い意欲を持っている。

合格後は、人手不足に悩む病院や介護施設で、有能な即戦力として力を発揮してくれるに違いない。政府は、もっと積極的に受け入れる方策を採るべきだ。現在、合格にあと一歩の成績の人はさらに1年滞在を延長し、重ねて受験できる特例を設けているが、今後も継続してもらいたい。看護・介護系の教育機関で留学生として受け入れ、滞在期間を長く認めることも検討に値しよう。今後、多国間で貿易自由化を進める環太平洋経済連携協定(TPP)への参加が実現すれば、看護・介護にとどまらず、さまざまな分野で人材の移動が盛んになることが予想される。少子高齢化が進む日本に優秀な外国人を受け入れることが、社会の活力維持につながろう。外国人看護師・介護士の受け入れ拡大はその試金石である。

この成果は素晴らしいとしか言いようがありません。これからの介護職は高齢者が増加していくことは確定でしょうから絶対に需要がありますからね。そんな中で、日本人に交じり、日本語で文章を理解し、日本語で書かれた日本の法律を理解し、日本語で解答して国家試験を突破された方々の努力は並大抵のものではなかったに違いありません。言葉の壁はもちろん、日本語は漢字、ひらがな、カタカナで構成されていますので、外国人にとっては非常に難しく感じるようですが、それも克服したんですからね。私がインドネシア語で現地の国家試験を受けろと言われてもとても受かる自信がありませんから…。他の人々よりも回り道をしましたが、この回り道は看護師に合格された人々にとっては人生の分岐点であり、必要な回り道だったのではないかと思います。これからは介護福祉の現場で、試験で身につけた知識を如何なく発揮していただきたいと思います。本当に合格おめでとうございます。

posted by shase at 15:14| 国際関係

2012年03月27日

今日の社説 415

3月27日 朝日新聞

政府が、13年度に採用する国家公務員の数を大幅に絞る。岡田克也副総理が「これまでを大幅に上回る抑制」を明言したのを受け、各省ごとの採用数の折衝が大詰めを迎えている。政権交代前の09年度に比べ、11年度分は4割弱減らした。それ以上の削減幅をめざす。消費増税への理解を得るために、「官が身を切る」という姿勢を示したいのだろう。国家公務員の人件費2割削減という民主党の公約の実現も意識していることは理解する。だが、大幅な採用抑制は弊害が大きすぎる。なにより、厳しい雇用環境にある若者に、政府が率先して門戸を閉ざしていいはずがない。海上保安官や刑務官ら現場の要員が不足する恐れもある。こうした弊害を避けながら、人件費を抑える策を練るべきだ。

着目すべきは、採用抑制が世代間の仕事の奪い合いの側面を持っていることだ。民主党政権が天下りのあっせんを禁止したことで、定年前の勧奨退職は激減している。勤続20年以上の行政職の場合、05年度の勧奨退職は2千人を超えていたが、10年度には400人余りにまで減った。この結果、定年まで働こうとする国家公務員が増えている。一方で13年度からは、年金の支給開始年齢が段階的に上がるので、定年後の「再任用」が増えていくのは確実だ。ベテラン職員がとどまるぶん、若者の採用を減らすのは、いかにも安易ではないか。もっと幅広い年代で人件費を分かち合い、一定程度の採用数を確保することで、組織の活力を維持すべきだ。具体策は、すでに指摘されてきた。

たとえば、職種や働き方に応じて、給与や昇進にメリハリをつける。人事院が「民間より高い」と指摘する退職金を引き下げる。給与上昇のカーブを見直し、子育てを終えた世代への配分を薄くする。働き方も変えよう。そもそも年齢とともに手厚く遇される仕組みは、新卒一括採用・終身雇用の慣行と一体のものだ。経済成長の時代には成り立ったが、いまは「若者排除」につながりやすい。公務と民間、役所と役所の垣根を低くして、柔軟な人員配置を可能にすべきだ。民間の専門家を幹部公務員に登用したり、若手官僚に民間で経験を積ませたりする。退職金を積みまして希望退職を促す制度も整える。こうした対策を徹底しないままで採用抑制に走る政府の対応は、あまりに乱暴すぎる。

国家公務員1種試験と言えば、言わずと知れた最強難度の公務員試験であり、中央省庁で国を動かすポジションに就くのに必要な関門ですが、それでなくても狭いのにこれからはさらに狭くなるということなんでしょうか?だとしたら今勉強している学生はかなりしんどい思いをしそうな気がしますね。記事にもありますが、今は未曾有の就職難で、労働の意思及び能力がありながらも職にありつけない若者が多くいます。その現実がありながら、政府は門戸を開くどころかさらに絞り込んでハードルを高くするとなると今よりも一層厳しい戦いになるのでさらに雇用環境は悪化しそうな気もします。いわゆる官僚と呼ばれる方々には今民間がどれくらい就職に関して困っているかなんてわからないんでしょうけどね。天下りを禁止してもどんどん天下るのが現状ですし、やはり官僚から身を切らないとこの現状は絶対に変わりそうにありません。
posted by shase at 15:28| その他未分類